いぃなぁかぁ~のぉばぁすぅはぁ♪2009/05/06

先日、初めての町に出掛けた帰りです。
駅に向かうバスは、4,5人が乗っているだけ、とてもいい天気の昼下がりです。
私は、一人がけの座席に座っていました。

トントン 後ろから肩を叩かれました。
「あのう、これ細かくなりません?」 1万円札を手にされています。
「あー、ちょっと待ってくださいね、あーすみません。ないですねえ。
 あ、でも100円玉2枚ありますから、どうぞ」

あの塩沢ときさんを小さくしたような、
何かとても明るい感じの品のいい年配の奥様です。
「え、あの、あらそんな、困ります、あらでも、そうですか、あらどうしましょう」
大慌てです。
「どうぞどうぞ、いいですから」
「そうですかぁ、すみませんですねえ。そうですかぁ」

しばらくして、また肩をトントン、
「あのぉこれ貰ってください。1枚食べましたけど」
空け口が破れた板ガムを手にされています。

私は、それまでのこの方の慌てぶりがおかしくておかしくて、
くっくっくっくっと笑いっぱなしです。
またまた笑いが止まりません。
「ふっふっふっ いいですのに。そうですかぁでは頂きます」
おかしくておかしくて。

後ろの席で、その方はごそごそごそごそされてます。
たくさんの買い物の帰りなのでしょう。紙袋がいっぱい、そんな感じです。
しばらくして、その方の慌てた声です。

「あらぁ、あらららどうしましょう。100円がどこかに行ってしまったわ。
 あらどうしましょう。困ったわ、もう下りないといけないのに、あらあ」
またまた大慌てです。
私は笑いをこらえながら、
「どうぞ、まだ100円ありますから使ってください」

「え、あらぁ、どうしましょう。そうですかぁ。
 あらほんとにどこに入り込んだのかしら。そうですかぁ、
 ごめんなさいねえ、本当にどうしましょう」
「いいです、いいです。気にしないで下さい」
私の笑いは止まりません。

しばらくすると、また肩をトントン、
「あのう、これ貰ってください」
今度は袋に入ったバナナを手にされています。

「ええっ、そんなのいいですよ。気になさらないで下さい。」
「いいええ、貰ってください。私困ります。お願いしますわ」
あんまり言われるので、
「そうですかぁ。では頂きましょか。では、これお返ししますね」
ガムをお返ししました。
私は笑いが止まりません。

その方は、次の停留所で、
ありがとうございますと何度も何度も言いながら降りられました。
大丸の袋に、スーパーの袋を何個か下げられ、クロコダイルのバックも一緒です。

降りられても、バスが出るまで、頭を下げておられます。
恐縮するやらおかしいやら、
とてもとても平和な、昼下がりです。

それからJRに乗って帰りましたが、その日一日私の顔は笑いっぱなしでした。

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